市場縮小を勝ち抜く!中堅住宅会社の生き残り戦略
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このブログでは、番組の内容をわかりやすい記事にして紹介します。
第9回は「家が売れない時代の住宅会社経営について」です。
サマリー
・国内の新築住宅の市場は縮小見込み。今後の大手・中堅・零細企業の動向を読み解く
・シェア率さえ維持できれば市場が縮小しても事業は維持できる
・インテリアショップ事業とのシナジーを活かした住宅作りで顧客に選ばれ続ける存在へ
それでは本編をお楽しみください。
住宅会社を取り巻く厳しい市場環境の中、今村松さんが考えていること
安田:今日は住宅を販売されている村松さんに「家が売れない時代」と言われている昨今における住宅会社の経営についてお話を伺います。
日本の人口は減少傾向で、人々の収入も減ってローンが組めなくなっている。そして家を建てる原材料費が高騰していたりして、新築の着工件数はどんどん減っていますよね?
村松:はい、減っています。
安田:そんな中でも村松さんは新築住宅の販売を事業のメインとされていますが、住宅が売れなくなっている現状をどう捉えていますか?
村松:住宅業界の市場は2040年・2050年にかけて縮小傾向が見込まれています。ただ一旦そこまで考えてもしょうがないかなと思っていまして、今現在やるべきことをやり尽くしているという状況です。
統計的に考えると、市場に対する「シェア率」さえ取れていれば中小企業は発展を続けることができます。大手ハウスメーカーと規模の小さい会社は販売棟数を軒並み落としているのですが、私たちのような中堅工務店は横ばいもしくは微増傾向の会社も多いんです。
市場全体が落ち込んでも、特徴のある会社や顧客から必要とされる会社は伸びていますので、自社については業績をキープできるかなと考えています。
大手はいるけどシェアは3割以下。日本市場の特殊性と各社の生き残り戦略
安田:住宅業界に詳しくないリスナーの方も多いと思いますが、日本の住宅業界は非常に特殊なマーケットなんですよね。大手住宅会社が数社ありますが、彼らが市場を寡占しているかというとそうではなく、むしろ3割にすら満たないと聞いています。
圧倒的に中堅・中小・地場の工務店が建てている住宅の方が多いのに、それでも大手の住宅会社が存在するのは世界的に見れば非常に珍しい状態のようです。日本人はブランド志向が強くて信頼できる大手に頼みたいと考える人が多い傾向もありますが、それでも小さな会社のシェアが大半です。
このあたり、実際の現場ではどう感じますか?大手企業は新築が売れなくなる分リフォーム事業などに進出しようとしていますが、小さな会社も生き残りが厳しいことは変わりませんけど、どうなっていくのでしょうか?
村松:生き残る会社はとても少なくて、半分以上減少すると思います。すごく小さな建設会社や工務店・大工の数がかなりあって、彼らの生き残りは難しいと思います。
大手に関しては国内の新築市場縮小に対してこれからどうにかしようということではなく、海外市場への投資を加速してグループ全体の業績を維持しようという動きになっています。
私たちのような中堅企業がいきなり海外に進出することはできないので、私たちなりに必要とされる場所でシェア率を維持しようと考えています。今は静岡県三島市でのシェア率が約8%なので、100組が家を建てるならば「その中の8組の方に当社を選んでいただくにはどうすればいいか?」に必死に取り組んでいます。
さらにその先でいうと、シェア率を10〜15%にするのには多大な労力とコストがかかるので、地域の横展開を考えていくことになります。
暮らしの空間をトータルデザインできることが強み
安田:地域を広げて8%のシェア率を維持する方が売上を拡大しやすいのですね。
単純に考えると、大手企業も海外にいくよりも国内でのシェアを伸ばす方が良いのではないでしょうか?逆に、これだけCMをやっていてもシェアが3割に満たないということはこれ以上のニーズがないということですか?
村松:少し専門的なお話になりますが、大手企業は大手企業なりのニッチな市場で戦っているんです。価格帯の幅をあまり持っておらず、ある特定の属性の方々に向けた高単価な商品設計になっているということです。
安田:大手企業が手がける住宅は中堅・中小企業が建てる家よりも高いですよね。でも実際に家を建てた方の話を聞くと、高価格なのに細かい要望にすべて応じてくれるわけではないようです。ある程度決まった商品を建てているだけのイメージがあります。
村松:大手企業は広告宣伝費などが多くかかっており、必要な粗利率も高く設定されているのでどうしても高単価になります。合理的に工業化されているからこそフォーマットやルールに沿って効率よく家づくりを行うので、人が一つひとつ作る住宅に比べると自由にできる選択肢は少ないかもしれません。
それでもブランド価値や安心感はありますよね。
安田:なるほど。それらを理由に購入する人が全体の3割弱で、多くの方は「自分が建てたい家に近いものを作ってくれる」「好みのデザインである」「大手ほど高くはないが機能がしっかりしている」といった、細かいこだわりで選んでいるということですね。
村松:そうだと思います。
安田:一生に一回の買い物ですしね。
今後市場が縮小しても新築を建てる人がゼロになるわけではないし、大手以外の住宅会社がなくなってしまうわけでもないというのが村松さんの見解ですか?
村松:はい。
安田:どう生き残っていくかを考えていけば十分戦えるんですね。生き残りをかけた差別化としては、どこに一番注力していくのですか?
村松:私たちはインテリアショップを運営しながら住宅事業を行っているので、間取りだけでなく内装や家具など暮らしの中で目に触れる全体的な要素をわかりやすく提案できるのが強みです。「デザイナーと一緒に住宅を作る」というコンセプトでこれまでも選ばれてきているので、その強みを磨いていきます。
安田:わかりました。本日は以上です、どうもありがとうございました。
村松:ありがとうございました。
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